システム構築

Webシステムおける設計について(前編)

今回は、Webのシステムにおいて、必要な「設計」について書きます。

●システム設計と「Web」システム設計の違い

個人的な考えになってしまうのですが、
Webのシステム開発というのは、いわゆるシステム開発とは違うと思っています。
相違点は、以下です。
・費用感が違う。
→システム開発の規模感は、1,000万円以上が基本かと思います。(大規模になると、億を超えることも)
Webにおいては、ほとんどは500万円前後が多く見受けられます。
・開発期間が違う。
→当然、通常のシステム開発は短くて、半年程度、長くて、1、2年です。
Webにおいては、1〜3ヶ月程度です。
・求められているものが違う。
→システム開発では、開発期間よりもテスト期間や設計期間の方が長いのが慣例です。
Webにおいては、TVCMや、新製品発売日に合わせることが多いため、
リリース日は決まっていることが多いです。

端的にいうと、
Webは、開発期間が短く、リリース日は先に決まっている事が多いです。
そのため、Web特有の考え方が必要となります。

●ディレクターは何をすべきか

役割を明確にすると、
クライアント:要望をまとめる
ディレクター:外部設計を行う(仕様決め)・追加仕様を受けるか判断する
プログラマー:内部設計を行う(プログラム設計)
という感じです。

ディレクターが一番を気をつけないといけないことは、
後に説明する「RASIS」といわれるものが、「ある程度」保たれている必要があります。

開発がはじまると、
プログラマーから「できない」といわれたり、
クライアントから、仕様変更が入ったり、その都度、判断が必要になってきます。

ちょっと話が逸れますが、
「仕様変更を受けることがクライアントのため」と勘違いしている人が多いです。
営業的な立場から言うと、「断ると、次の仕事が来ないかもしれない・・」や、
「直接言われて、断れなかった・・・」などよくある話ですが、
絶対に受けることがよいことではないです。
なぜなら、クライアントはSEではないからです。

たとえば、2人で外食に出かけて、注文したときに、
店員に「今の注文した量だと4人前程度の量になりますが、よいでしょうか」
といわれたら、大抵の人は、メニューを減らすように再度、考え直します。

システム開発もオーダーを受けたときに、
「頂いた追加オーダーであると、Aというプログラムに結果に矛盾が生じるため、
今、開発しているAというプログラムも修正する必要があります。
物理的に開発期間が延びてしまいますが、対応しますか」
などという返答するべきです。

●RASISとは?

つまり、これが「RASIS」と関連してきます。
「RASIS」とは、以下の頭文字をとったものです。

R:Reliability(信頼性)→不具合が出にくい
A:Availability(可用性)→稼働率を下げない、壊れにくい
S:Serviceability(保守性)→障害時に復旧しやすい
I:Integrity(保全性)→一貫性を保っている
S:Security(安全性)→機密性が高い
※特に、前半3つのRASが大事と位置づけているようです。
http://www.sophia-it.com/content/RASIS

その追加仕様を受けることで、
たとえば、分岐が複雑になり、不具合が出やすくならないか(信頼性を下げないか)とか、
複雑な構造になってしまって、障害時に復旧に時間がかかるなどの、
そのあたりを洗い出し、クライアントに伝えることが重要です。

ただ、冒頭に、「RASIS」が「ある程度」保たれていることと書きました。
なぜなら、Webの特性が以下のように考えられるからです。
・常に新しい技術/情報を伝える必要がある
・新商品のシミュレーションサイトであると、新商品の仕様が変わると修正する必要が出てくる
・営業戦略的に、仕様変更のリスクをおかしても、対応した方が売り上げが上がると想定される

そのため、
「RASIS」が下がるからといって、「できない」という回答は避けるべきです。
常に、「仕様変更」と「RASIS」を天秤にかけて、「やるか、やらないか」を判断すべきです。
ここが、Web特有のものであり、通常のシステムだとあり得ないことです。
だからこそ、Web開発においては、ディレクターが重要になってきます。
すべてのクライアントの要望を受けるのもダメだし、すべての要望を断るのもダメ。
難しいですが、迷ったときは、「RASIS」と天秤にかけるということを思い出してもらえたら、よいかと思います。

次回は、外部設計に落とし込むときになにに注意すべきかを書いていきます。

Webトレンド情報局とは

最新ネットニュースから、ブランディング戦略、マーケティングまで!Webサイトの活用術、解説します。
【隔週火曜日更新】

運営会社:株式会社ジーピーオンライン

RSSを購読する

Monthly Archive